新しい環境に入っても、
どこか馴染めない。
自分では普通にしているつもりなのに、
なぜか周りと噛み合わない。
何気なく言った一言で、
会話が少し止まったように感じたり、
相手がひかれたように見えたり、
自分だけ浮いているように感じたりする。
そんな感覚が続くと、
人と関わるときに、
「変に思われていないだろうか」
「浮いていないだろうか」
自分の言葉や反応を
少しずつ気にするようになります。
この記事では、
どこに行っても馴染めないと感じる背景を、
「個性否定」という視点から整理しながら、
そこから抜け出し、
自分らしく、人生を楽しむ方向へ進むための視点をお伝えします。
どこに行っても馴染めない感覚の奥にあるもの
どこに行っても馴染めない。
自分だけ浮いているように感じる。
その背景には、
「自分は普通と違う」
という自己イメージが関係していることがあります。
ここでいう「普通と違う」は、
能力が高いか低いかという話ではありません。
感じ方。
考え方。
好き嫌い。
反応のしかた。
興味の向き方。
人との距離感。
希望や意見。
そうした、その人らしさにあたる部分が、
周りと違っているように感じられたり、
出しすぎてはいけないもののように感じられたりすると、
「自分は変だ」
「普通からはみ出している」
「自分を出しすぎてはいけない」
と感じることがあります。
その奥には、
自分の個性にあたる部分をそのまま出すと、
受け入れてもらえない。
そんな前提が働いていることがあります。
私は、こうした自己否定を
「個性否定」と呼んでいます。
個性否定は、
3大自己否定のひとつです。
個性否定が生まれやすい、3つの背景
個性否定は、
ある日突然、生まれるものではありません。
多くの場合、
幼い頃からの家族との関わりや、
学校、友人関係などの中で、
「自分は普通と違う」
「自然にしていると浮いてしまう」
「自分を出すと受け入れてもらえない」
という自己イメージや対人関係の前提が
少しずつ形づくられていきます。
ここでは、
個性否定が生まれやすい背景を
3つに分けて見ていきます。
1. 家族や学校の中で、自分だけ向きが違うと感じていた
一つ目は、
家族や学校の中で、
自分だけ関心の向きや気質が違うと感じていた場合です。
家族の中で自然に共有されていることと、
自分が惹かれる方向が大きく違い、
まるで自分だけ拾われてきたように
感じることもあったかもしれません。
学校で、みんなが自然に楽しんでいることに、
自分は同じようには惹かれなかった。
そうした違いがあると、
はっきり否定されたわけではなくても、
「自分は、まわりとは何かが違う」
「この中で、自分だけ浮いている」
という感覚につながることがあります。
2.「普通」や「みんなと同じ」が強く求められた
二つ目は、
「普通であること」や
「みんなと同じであること」が
強く求められる環境にいた場合です。
たとえば、
みんな仲良くすることや、
人からどう見えるか、
家族としての体裁が大切にされる中で、
自分だけ違う感じ方をしたり、
違う反応をしたりすると、
それが目立ちやすくなることがあります。
本人にとっては自然なことでも、
まわりから見ると、
「それはおかしい」
「そんなことは言わない方がいい」
「普通はそうしない」
と扱われる。
あるいは、
自分の違う部分を
まわりから恥ずかしがられたり、
隠されたりすることもあります。
そうした経験があると、
みんなと違うことは、
ただの違いではなく、
出してはいけないこと。
恥ずかしいこと。
として身についていくことがあります。
その結果、
自分の感じ方や反応が
まわりと違っているように感じるたびに、
「このまま出してはいけない」
「普通に見えるようにしなければ」
「変に思われないようにしなければ」
と、自分を調整する方向へ
向かいやすくなります。
3.普通にしているつもりが、からかいや仲間はずれにつながった
三つ目は、
自分では普通にしているつもりが、
からかわれたり、
仲間はずれにされたり、
いじめにつながったりした経験がある場合です。
自然に感じたことを言っただけのつもりが、
笑われた。
何気なく反応したつもりが、
「変わっている」と言われた。
自分が好きなものや、
しっくりくるものを話したことで、
周りから浮いたり、
仲間の中に入りにくくなったりした。
そうした経験があると、
自分の感じ方や反応を
そのまま出すことに不安が生まれやすくなります。
「普通にしているつもりでも、浮いてしまう」
「自然に反応すると、また変に思われる」
「自分の感覚は、そのまま出さない方が安全かもしれない」
そんなふうに、
人と関わるときに、
自分の言葉や反応を
先に確認するようになることがあります。
また、なぜ、そんなことになったのか
わからない場合、
「自分の気持ちを押し付けすぎたのかもしれない」
「とにかく、自分の何が、どう思われるかわからないから
目立たないように、静かにしておこう」
と考え、
なるべく自分を出さずに、
人に合わせた方が安全だと思うようになることもあります。
個性否定があると、人との関わりや選択に起こりやすいこと
個性否定があると、
人と関わる場面はもちろん、
仕事や生き方の選択にも、
影響が出ることがあります。
自分の感じ方や反応、
好き嫌い、関心の向き、
本当は望んでいる方向よりも、
まわりからどう見えるか。
変に思われないか。
受け入れてもらえるか。
認めてもらえるか。
そちらを先に考えるようになるからです。
たとえば、
目立たないようにする。
本音を出さない。
みんなと同じように振る舞う。
変に思われないように、
言葉や反応を先に頭でシュミレーションして確認する。
自分が本当に惹かれる方向よりも、
家族や周囲に認められやすい仕事や生き方を選ぶ。
そうすることで、
その場に馴染もうとしたり、
居場所を保とうとしたり、
受け入れてもらえる自分でいようとしたりすることがあります。
それは、
長い間、自分を守るために必要だった
生きる術でもあります。
ただ、
自分の感じ方や考え方、
好き嫌い、反応、
本当は望んでいる方向を抑えて合わせるほど、
「本当は、そう感じていない」
「本当の自分ではない」
という、どこか自分が嘘っぽく感じられる感覚が、
内側に残りやすくなります。
そのため、
人と一緒にいても、
どこか馴染めない感じがしたり、
周りに合わせているのに、
自分だけ少し離れたところにいるように感じたり、
自分が望む方向だと思って進んでいるはずなのに、
だんだんと苦しくなっていくことがあります。
また、周りに合わせた自分で仲良くなっても、
どこか苦しくなったり、
虚しくなっていくことがあります。
とはいえ、
そのままの自分を出せばいい、
と思えるわけでもありません。
自分の感じ方や望みを出したら、
また変に思われるかもしれない。
受け入れてもらえないかもしれない。
だから、合わせた自分でいるしかない。
その葛藤を抱えることになるのです。
個性否定があると、人との関わりで起こりやすいこと
個性否定があると、
人と関わるときに、
自分の感じ方や反応をそのまま出すよりも、
まわりに合わせる方向へ向かいやすくなります。
たとえば、
目立たないようにする。
本音を出さない。
みんなと同じように振る舞う。
変に思われないように、
言葉や反応を先に確認する。
そうすることで、
その場に馴染もうとしたり、
居場所を保とうとしたりすることがあります。
もちろん、それは悪いことではありません。
まわりに合わせることは、
長い間、自分を守るために必要だった
生きる術でもあります。
ただ、
自分の感じ方や考え方、
好き嫌い、反応を抑えて合わせるほど、
「本当は、そう感じていない」
「本当は、そうしたいわけではない」
「でも、このまま出すと浮いてしまうかもしれない」
という感覚が、
内側に残りやすくなります。
そのため、
人と一緒にいても、
どこか馴染めない感じがしたり、
楽しく振る舞っているのに、
自分だけ少し離れたところにいるように感じたり、
自分から人との距離を取ってしまったりすることがあります。
これは、
性格の弱さではありません。
自分の感じ方や反応をそのまま出すことで、
変に思われたり、
受け入れてもらえなかったりするかもしれない。
そんな前提の中で、
これ以上傷つかないように、
自分を守ろうとしてきた反応です。
個性否定から抜け出すために大切なこと
個性否定から抜け出していくときに大切なのは、
もっと周りと同化できるように頑張ることではありません。
まずは、
なぜ、自分だけ浮いているように感じるのか。
どんな場面で、
どんな自分を出してはいけないように感じるのか。
どんな経験の中で、
「自然にしていると受け入れてもらえない」
という前提が身についてきたのか。
そこを丁寧に見ていくことです。
「自分の個性は、受け入れてもらえない」
という前提が心の中で働いていることに気づいていくと、
今まで当たり前のようにしてきた
自分の抑え方や合わせ方も、
少しずつ見えやすくなります。
そして、
本当に今も、
自分を隠し続ける必要があるのか。
どの相手にも、
同じように合わせ続ける必要があるのか。
そうした視点を持ちやすくなります。
ただ、こうした視点は、
頭で理解しただけで、
すぐに反応が変わるものではありません。
「わかっているのに、できない」
「もう隠さなくていいと思いたいのに、やっぱり怖い」
そんなふうに感じることも自然なことです。
自分を隠さずに関わる感覚を取り戻したい方へ
自分軸カウンセリングでは、
今感じている馴染めなさや、
人と関わるときの緊張、
自分を出すことへの怖さを入り口にしながら、
その奥にある感情の動きや、
思考のクセ、
これまで身につけてきた反応パターンを一緒に見ていきます。
自分の中で何が起きているのかが見えてくると、
これまでの経験の中で
自分を守るために身につけてきた反応として、
頭だけでなく、心でも理解しやすくなります。
すると、
自分の感覚を大切にしながら
選びやすくなっていきます。
詳しくは、こちらのページでご案内しています。



