「しんどい」と感じるときに

「自分はいない方がいい」と思ってしまう心理|原因と向き合い方

「しんどい」と感じるときに

人と関わろうとするとき、
自分がそこにいるだけで
申し訳ないような感覚になることはありませんか。

何か失敗したわけでもないのに、
自分の存在が
周りの邪魔になっているように感じる。

私がいることで、
誰かに負担をかけているのではないか。

できれば目立たず、
迷惑をかけないように、
その場で邪魔にならないよう気をつける。

そんな感覚が強くなると、
ふと、

「自分はいない方がいいのではないか」

という考えにつながることがあります。

この記事では、
その感覚を「存在否定」という視点から整理し、
なぜ他人軸になりやすくなるのか、
そして、そこから自分を大切にする方向へ進むために
どこを見ていけばよいのかをお伝えします。

ただし、
「いない方がいい」と感じる背景は、
一つとは限りません。

もしその奥に、

・役に立ない自分は、いる意味がないから、いない方がいい
・自分はみんなと違うから、この場にふさわしくない気がして、いない方がいい

といった感覚が強い場合は、
存在そのものではなく、
「価値」や「個性」にまつわる自己否定が
関わっていることもあります。

存在否定・価値否定・個性否定の違いについては、
こちらの記事で整理しています。

▶︎「自分はいない方がいい」と感じる人へ||人とつながりたいのに孤独になる背景 

「自分はいない方がいい」と感じる背景にあるもの

「自分はいない方がいい」

この考えは、
大人になって突然生まれたものではありません。

多くの場合、
幼少期の環境や人間関係の中で、無意識に身についた感覚です。

たとえば、こんな体験はありませんでしたか。

  • お金・時間・労力などの負担により、親を困らせていると感じていた
  • 自分の存在が、親の人生の邪魔になっているように思えた
  • 親の不仲や離婚の原因を、どこかで自分のせいだと感じていた

そうした環境の中で育つと、
心の奥に、こんな前提が作られます。

「自分は、他人にとってマイナスの存在だ」

これは性格ではなく、
人は幼い頃、
周囲からどう扱われてきたかを通して、
少しずつ自己イメージを形づくっていくものです。

私は、この自己イメージを
「3大自己否定」のひとつ、存在否定と呼んでいます。

「自分は歓迎された存在ではない」
「自分さえいなければ、
 大切な人はもっと幸せだったはず」

そう感じた記憶の名残が、
大人になった今も、

  • 自分がいると迷惑をかけてしまう
  • 自分がいることで、誰かの居場所を奪ってしまう

人との関わりの中で出てくることがあります。

「自分はいない方がいい」と思ってしまう人の特徴と弊害

「自分は他人にとってマイナスだ」
そう思っている人は、

せめてゼロの存在になろうとします。

その結果、無意識に

  • 存在感を消す
  • 意見を言わない
  • 相手に合わせる

といった行動を選びやすくなります。

しかし、それでも、
誰かに迷惑をかけた気がしたとき、
嫌われたかもしれないと感じたとき、

不安や罪悪感から

  • 距離を置く
  • 連絡を絶つ
  • 関係そのものを切る

という選択をしてしまうことが多々あるのです。

私はこれを
「勝手に一人になる」 と呼んでいます。

これは、本当に一人になりたいからではありません。

自分がそこにいることで、
これ以上、相手の負担にならないように、
自分から身を引こうとしている反応です。

また別の現れ方として、

居させてもらっているのだから
「せめてこれくらいはやらないと」

と、本来なら引き受けなくてもよいことまで
当然のように背負ってしまい、

心も体も消耗してしまう人もいます。

「自分はいない方がいい」から抜け出すために

ここまで読んで、
心当たりがあるなら、

あなたは今、
他人軸の状態が強くなっているのかもしれません。

他人軸でいると、
自分がここにいていい感覚や安心感が、
相手の反応に左右されやすくなります。

なぜなら
「自分はいない方がいい」と感じていると、
他人に迷惑をかけていないかどうかが、
いつも判断の基準になるからです。

その状態が、他人軸です。

※ここでいう「他人軸」については、こちらの記事で詳しく触れています。
 ▶︎ 他人軸と自分軸の違いとは?


ここで、
ひとつ大切なことをお伝えします。

「自分はいない方がいい」
これは、あなたの本質ではありません。

たまたま生まれた環境の中で
そう思うようになる出来事があっただけです。

そんな自分だという前提のもとで
「そういう自分だから、こう振る舞わなければ」と
生き延びるための努力を重ねているうちに

他人軸で生きるようになり
苦しさが大きくなっていったのです。

抜け出すために必要なのは、

まずは、

  • その自己イメージが、どんな環境から生まれたのか
  • どんな出来事で形作られたのか

知ることからです。

ここまで読んで、
自分の幼少期や人間関係を思い出し、
「これかもしれない」と感じた方も多いと思います。

それはとても大切な気づきです。

ただ、
頭でわかっただけでは、
無意識に染みついた自己イメージによる反応までは
変わりにくいことがあります。

自分軸カウンセリングでは、
その根っこを丁寧にひもとき、
「いない方がいい」という前提から
少しずつ自由になっていくサポートをしています。

もし今、
「この感覚を整理して、自分を大切にする方向へ進みたい」
そう感じているなら、

ここから、違う道を選んでいくこともできます。

 

関連記事

「自分はいない方がいい」と感じる背景には、
存在否定だけでなく、
価値否定や個性否定が関わっていることもあります。

3大自己否定や他人軸との関係については、
こちらの記事でも整理しています。