「しんどい」と感じるときに

自分が悪いと思い込んでしまう人の心理とは?― その背景と、苦しさが続く理由 ―

自分が悪い 「しんどい」と感じるときに

あなたは、
何かマイナスなことが起きたとき、
つい「自分が悪い」と思ってしまうことはありませんか。

「思いがち」くらいなら、
誰にでもあることかもしれません。

けれど中には、
ほとんどすべての出来事を
無意識に「自分の責任」にしてしまう人もいます。

冗談のようですが、

電信柱が高いのも
郵便ポストが赤いのも
みんな私が悪いのよ

そんな言葉が、
冗談では済まない感覚として
心の中に根づいている人もいます。

この記事では、
「自分が悪い」と思い込んでしまう背景にある心理と、
なぜそれが長く苦しさにつながってしまうのかを
整理していきます。

なんでも「自分が悪い」と思い込む人の心理的な背景

ここでは、
なぜ何でも「自分が悪い」と思ってしまうようになったのか、
その背景にある体験や関係性について見ていきます。

1.「お前が悪い」と言われて育った人

幼い頃から、

  • 「お前が悪い」
  • 「ろくなことをしない」

そんな言葉を繰り返し浴びて育つと、
自分に対するイメージは、
少しずつ否定的なものになっていきます。

そこには、

  • あなたがいるせいで、親が苦労している
  • あなたの存在が、悪影響を及ぼしている

というメッセージも含まれます。

こうした経験は、

自分は、存在するだけで迷惑をかけている

という感覚や、
そもそも存在することへの
罪悪感を生みやすくします。

2. 理不尽な扱いを受けて人

虐待や暴力、
あるいは感情のはけ口にされるような関係性の中では、

自分が悪いから、こうされる

と感じてしまうことがあります。

実際には、
それは親や大人の問題であっても、

  • 罰される
  • 怒りを向けられる

という体験が続くと、
「原因は自分にある」と考える方が、
子どもにとっては理解しやすかった
のです。

この積み重ねが、

  • 自分がいない方がいい
  • 自分には価値がない
  • 嫌われて当然

という自己イメージにつながることがあります。

3. 歓迎されて生まれなかったと感じてきた人

望まれない妊娠や出産、
望まれない性別、
であったことを聞かされたり

親の不幸や問題の原因にされた経験も、

「自分が悪い」という感覚を
深く根づかせる要因になります。

その結果、

生きていること自体が、申し訳ない

という、
言葉にならない自己否定を抱える人もいます。

心の奥に
「生まれてごめんなさい」という感覚を
持つようになることもあります。

「自分が悪い」と思い込んでしまう人の考え方の特徴

「自分が悪い」と思い込む人には、
いくつか共通した考え方のパターンがあります。

1.「私が悪い」と決まれば、丸くおさまると思っている

問題が起きたとき、

誰が悪いのか

を決めることで、
事態が収束したように感じることがあります。

「私が悪かった、ごめんなさい」と言えば、
相手の機嫌が直り、
その場が丸くおさまる。

そう学んできた結果、
事実や自分の気持ちを後回しにすることが
いつの間にか当たり前になっていく場合もあります。

けれどそれは、
何かが解決したわけではなく、
そういう関係性が定着するだけ、
ということも少なくありません。

2. 加害者でいることを恐れている

自分が悪いと思い込む人は、
加害者でいることを強く恐れている場合があります。

なぜなら、
加害者は恨まれたり、
嫌われたりする立場になりやすいからです。

そんな立場になるくらいなら、
「私が悪かった、ごめんなさい」と謝ることで、
許され、
できるだけ早く加害者の立場から降りようとします。

それが一つのパターンとして定着し、
今も反射的に、無意識に
同じ行動を取っていることもあります。

これは、
そうすることで身を守ってきた人の反応です。

「自分が悪い」思考から距離をとるために

ここでは、
「自分が悪い」と思い込んでしまう考え方と、
少し距離をとるための視点を整理します。

今すぐ変えようとしなくて大丈夫です。
まずは、気づくところからで十分です。

1.「私が悪い」と感じてしまうときに、まず確認してほしいこと

まず知っておいてほしいのは、
あなたが「私が悪いと言われている」と感じる場面でも、
実際には、
誰もそう言っていなかったり、
そこまで責めるつもりはなかった、
ということも少なくない、ということです。

そう言われても今は、
「じゃあ、どういう時がそれで、
どんな時に、私が悪かったと謝ればいいの?」
と、余計に混乱してしまうかもしれませんね。

だから、
その区別を今すぐつけようとしなくて大丈夫です。

もし余裕があるときに、
後からで構いませんので、

・今、本当に「誰が悪いか」という話になっていただろうか
・私は、自分で「悪いことをした」と言えるだろうか

そんなふうに、
そっと振り返ってみるところからで十分です。

2.「ごめんなさい」と「ありがとう」の違い

「ごめんなさい」を多く使ってきた人は、

・迷惑をかけている
・相手に負担をかけている

と感じやすい傾向があります。

そのため、
人に何かしてもらったときにも、
「ごめんなさい」
「すみません」
という言葉が、つい出やすくなります。

それは、
無理をさせてしまったら、
相手は自分から離れていくのではないか、
と感じてきた経験があるからかもしれません。

けれど、
誰かがあなたのために何かをしてくれたとき、
相手はそれを、
迷惑をかけられたとか、
負担になったと感じていないことの方が、
実は多いものです。

人は、
誰かに何かしてあげられること、
親切にできることそのものに、
喜びを感じることがあります。

ですから、その行為を、

ありがたいこと
嬉しいこと

として受け取る、
という選択肢もあります。

それが、
「ありがとう」と受け取る、ということです。

少しずつで構いません。

最後に

「自分が悪い」という立場を
引き受け続けなくても、
人は人とつながれます。

我慢や自己犠牲をしなくても、
助け合える関係はあります。

ここまで読んで、
一人では整理しきれないと感じた方には、
こうした傾向や
その背景にある自己イメージを
一緒にひもといていく関わりもあります。

必要なときに、
思い出してもらえたら十分です。

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