なんだかうまくいかない日。
失敗したあと。
人と比べて落ち込んだとき。
気づけば、
いちばん厳しい言葉を、自分自身に向けていませんか。
私自身もそうでした。
そして、これまでご相談を受けてきて感じるのは、
しんどさを抱えている方の多くが、
自分を責める癖を持っているということです。
「どうしてできないんだろう」
「また迷惑をかけてしまった」
「こんな自分ではだめだ」
自分を責めることが苦しいとわかっていても、
やめようとしても、また自分を責めてしまうことがあります。
なぜなら、それが向上心のように感じていたり、
責めることをやめたら自分がだめになってしまうようで怖かったり、
「これくらい厳しくしないと」と思っていたりするからです。
だからこそ、苦しいとは思っても、
やめていいものとは思えない状況が続くことが多いものです。
けれど、自分を責め続けるほど、
心と体は少しずつ消耗していきます。
この記事では、
自己嫌悪や自分を責める癖がどこから来るのかを整理しながら、
その状態から抜け出すための視点をお伝えします。
自分の「何」を責めているのか?
自分を責めるとき、
私たちは一体「何」を責めているのでしょうか。
一言でいえば、
「ダメな自分」です。
でもその「ダメ」の中身は、人によって少し違います。
大きく分けると、次の3つがあります。
1.「できない自分」を責める
責めているダメな自分の1つ目は、
「できない自分」です。
何かができなかったとき、
それを「ダメなこと」のように感じ、
「どうして、ちゃんとできないんだろう」
「こんな自分ではだめだ」
「もっとちゃんとしないと」
と、その「できない自分」を責めてしまいます。
そこには、
できないところを直したいという気持ちだけでなく、
できない自分をなくさなければならないような怖さが
隠れていることがあります。
できないことがある。
人より劣っているところがある。
それだけで、
自分の価値までなくなってしまうように感じるのです。
心の奥では、
「できない自分は受け入れてもらえない」
「役に立てない自分は、人から必要とされない」
という不安につながっていることもあります。
そのため、人と比べると、
自分のできていないところが目につき、
自分を責める理由が見つかりやすくなります。
完璧主義は、
この「できない自分」を責める癖が、
強く出ている状態とも言えます。
理想に向かう努力や、
できるようになるために努力することは、
その人の大切な力でもあります。
理想に向かう努力や、
できるようになるために努力することは、
その人の大切な力でもあります。
ただ、その背後に、
不安や恐怖があると、自分を責める方向に向かい、
努力するほど苦しくなり、
心が少しずつ追い詰められていくのです。
完璧主義については、こちらの記事で詳しく書いています。
▶︎ 完璧主義のタイプ別特徴と克服法【頑張り続けるあなたへ】
2.「正しくなかった自分」を責める
2.「正しくなかった自分」を責める
責めているダメな自分の2つ目は、
「正しくなかった自分」です。
自分が何かを間違えたと感じたときや、
相手やその場にとっての「正解」を渡せなかったように感じたときに、
強く自分を責めてしまいます。
例えば、
・道徳的に良くなかったと感じたとき
・相手が望む反応を返せなかったと感じたとき
・その場に合った振る舞いができなかったと感じたとき
そんなときに、
「私が悪かったのかもしれない」
「正しく対応できなかった」
「相手にとっての正解を出せなかった」
と、自分を責めてしまうのです。
そのとき、罪悪感が強くなることもあります。
ここには、
良い/悪い
正しい/間違い
正解/不正解
という判断軸があります。
そしてその基準が、
自分の感覚よりも、
世間の常識
多数派の意見
相手がどう感じたか
「こうあるべき」という空気
に置かれていることが少なくありません。
もちろん、社会の中で生きる以上、
外の基準を参考にすることが必要な場面もあります。
ただ、それが無意識のうちに
「自分が従うべき正解」になっていると、
自分の事情や感情よりも、
「正解だったかどうか」が優先されます。
その結果、
相手や場の正解から外れたように感じると、
自分を強く責めてしまうのです。
この自己責めの背景には、
正しさの基準がいつも外側に置かれていて、
その基準に合わない自分を、
自分で厳しく裁いてしまう構造があります。
3.「弱い自分」を責める
責めているダメな自分の3つ目は、
「弱い自分」です。
弱さを見せたら、
見捨てられる
バカにされる
負ける
そんな前提があると、
人に弱さを見せないようにするだけでなく、
最初から、弱い自分にならないようにしようとします。
けれど、実際には、
落ち込むことも、
不安になることも、
傷つくこともあります。
そんな自分に気づくと、
「こんなことで落ち込んでいてはいけない」
「もっと強くならなきゃ」
「いつまでも傷ついている自分がだめだ」
と、鞭打つように自分を責めてしまうことがあるのです。
その結果、
常に気を張り、
どこかで戦い続けているような状態になります。
心が休まらないのも、無理はありません。
自分を責めるのをやめたいのに、やめられないとき
では、
自分を責める癖から抜け出していくには、
何をしていけばよいのでしょうか。
まず大切なのは、
笑い話のようですが、
「責めることをやめられない自分」まで
責めないことです。
自分を責める癖が強いと、
「また自分を責めてしまった」
「こんなふうに考える自分もだめだ」
と、責める声がさらに重なっていくことがあります。
そんなときは、
少し立ち止まって、
「私は今、どんな自分を責めているんだろう」
と見てみます。
できない自分を責めているのか。
正解を出せなかった自分を責めているのか。
弱い自分を責めているのか。
責めている最中でなくてもかまいません。
後から振り返って、
「あのとき、自分はここを責めていたんだな」
と気づくことも、
自己嫌悪から少し距離を取る入口になります。
一方で、
気づいてもなお、
また同じように自分を責めてしまうこともあります。
そのときは、
責めている内容の奥に、
不安や怖さが隠れているのかもしれません。
「できない自分は受け入れてもらえない」
「正解を出せないと、嫌われる」
「弱い自分は見捨てられる」
そんな前提が強いと、
頭では責めなくていいとわかっていても、
心はまた自分を責める方向に戻ってしまうことがあります。
責める自分と、責められる自分
自分を責めているとき、
心の中には、
責める自分
責められる自分
がいます。
責める自分は、
「このままではだめだ」と思って、
なんとか自分を変えようとしているのかもしれません。
でも、責められる自分は、
責められるほど苦しくなり、
ますます動けなくなってしまうことがあります。
だからこそ、
まずは、心の中で何が起きているのかを見ていくことが大切です。
「自分を責めることで、自分を変えようとする」
そのやり方が、実は自分を苦しくしていると気づいたのなら、
自分との関わり方を変えていくタイミングなのだと思います。
責めなくなるとダメになる、という不安
自分を責めることで、
なんとか自分を変えようとしてきた人ほど、
「責めるのをやめたら、もっとダメになるのでは」
「自分に甘くなって、何も変わらなくなるのでは」
と感じることがあります。
でも、自分を責めることと、
必要な改善に向かうことは同じではありません。
責めることで自分を変えようとすると、
「こんな自分はダメだ」という攻撃の方が強くなり、
改善へ向かう力まで削いでしまいます。
本来、自分が望む自分になっていくのは、
楽しいことです。
そのために、
自分を責めることは必要ありません。
自分を責める癖の背景にある他人軸
「できない自分は受け入れてもらえない」
「正解を出せないと、嫌われる」
「弱い自分は見捨てられる」など
そんな恐れがあると、
自分を責めることで、
受け入れてもらえる自分になろうとする。
嫌われない自分でいようとする。
見捨てられないように、弱さを消そうとする。
まるで心の中の鬼コーチのように、
自分を厳しく追い立てているのです。
その声は厳しいけれど、
無意識の中では、
自分を守る味方のように感じています。
だからこそ、その声に従って、
頑張ろうとする。
これは、これまでの経験の中で、
身につけてきた守り方でもあります。
けれど、その頑張りの基準は、
自分の内側ではなく、
相手や周りに置かれています。
つまり、自分を責める癖の背景には、
他人軸があります。
だから、どれだけ頑張っても、
本当の安心にはつながりにくく、
心は少しずつ消耗していくのです。
「自分にも、他人軸の背景があるかもしれない」と感じた方へ
ここまで読んで、
「自分を責める癖の背景にも、他人軸があるのかもしれない」
「自分が何を恐れて、何を守ろうとしてきたのか知りたい」
「自分を責める方向から、自分との関わり方を変えていきたい」
と感じた方へ。
無料WEB講座では、
他人軸とは何か、
なぜ他人軸になっていくのか、
そして自分軸を育てていくために大切な視点を、
順番にお伝えしています。
まずは、他人軸と自分軸の視点から整理してみたい方は、
こちらをご覧ください。
また、
自分の実際の悩みや反応の中で、
自分を責めてしまう背景を一緒に見ていきたい方には、
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