「お金は、使えば使うほど増える」
そんな言葉を聞いたことがあるでしょうか。
私は最初、意味がよくわかりませんでした。
使ったら減るんじゃないの?と。
でも、この言葉には「半分だけ本当」という側面があり、
どちらになるかはお金の使い方と
使うときの心の状態が関係しています。
この記事では、お金を使うときの心の反応パターンを整理しながら、
その背景にある見方を考えてみます。
うまくいかないパターン
「お金は使えば使うほど増える」と聞いて、
心が乱れたり、苦しくなったりする方がいます。
ここでは、2つのパターンを通して、
心の内側で何が起きているのかを整理してみましょう 。
①「じゃあ、使わなきゃ!」と焦る
「使えば増える」と聞いて、
「使わないと入ってこない」
と変換されて強くインプットしてしまう状態です。
だから、私は入ってこなかったんだ。
そこが、いけなかったんだ。
との反省から
それなら良くなるために
「使わなければいけない」
と思考が進むパターンです。
常に、自分のダメなところを探して
直していこうと思っている人に多いパターンです。
一見すると、いいように見えますが
「しなければいけない」という義務を増やしていくため、
長く生きるほど苦しくなっていくことになります。
何をしていても、どこかしんどさが続くという人は、
こうした学び方のクセが関係していることがあります。
▶ 関連記事:[毎日がしんどい人へ|禁止と義務が生きづらさにつながる理由]
② 「増やすために、使うぞ!」と増える前提で使う
言葉をそのまま受け取って、使えば入ってくると確信して動き始めるパターンです。
最初のうちは、期待感があって楽しいかもしれません。
でも、使っても目に見えた変化がない時期が続くと、
「なんで増えないの?」
「こんなに使っているのに!」
と不安や不満がやってきます。
期待が大きいほど、落胆も大きく、
騙された気持ちになることがあるかもしれませんし、
信じた自分を責めてしまうこともあるかもしれません 。
これは
「結果ありきで行動している状態」とも言えます。
このパターンに当てはまるときは、
言葉の意味そのものを一度立ち止まって考えてみることが役に立ちます。
「疑う」というより、「真意を受け取ろうとする」という感覚です。
お金の使い方と、心の状態
ここからは、お金を使う際に
ネガティブになる2つの心の状態を整理していきます。
①「奪われる」感覚が出てくる人へ
お金を使うたびに、
「減ってしまった」
「なくなる」
という感覚が強い人がいます。
これは、お金の量の問題だけではなく、
「ない」に目が向きやすい状態が関係していることがあります。
お金があっても「まだ足りない」と感じたり、
少しでも減ると不安になったりするのは、
そういった傾向のサインかもしれません。
ひとつの視点として、
お金が運んでくれたものに
目を向けてみるということがあります。
「減った」ではなく、
「何を手に入れたか」「どんな気持ちになれたか」に意識を向ける。
それだけで、お金との関係が少し変わってくることがあります。
将来への不安から今の喜びを我慢しすぎず、
ささやかでも自分を喜ばせられることに目を向けていくことで、
少しずつ認識が切り替わっていきます 。
②「自分が楽しむため」にお金を使うことに、ためらいがある人へ
楽しいことや、自分の喜びに
お金を使うことへの罪悪感が強い人もいます。
これは、「無駄遣いしてはいけない」という学びが強く残っている場合や、
自己否定・自己犠牲の傾向があるときに出やすいパターンです。
自分には使う価値がない、という感覚が底にあると、
自分へのお金の使い方にハードルが出てきます。
自分が喜べることに使うのは、
自分を大切にする行為のひとつです。
大きなことでなくてもいい。
今の自分ができる範囲で、自分が喜ぶことに目を向けてみることが、
少しずつ関係を変えていきます。
「使えば増える」の本来の意味
「お金は使えば使うほど増える」という言葉は、
使う→増えるが直結しているように聞こえますが、
実際はその間にいくつかの流れがあります。
整理するとこんな感じです。
- 幸せな気持ちでお金を使う
- 手に入ったもの・体験で、幸せな時間を過ごす
- それが積み重なっていく
- 自分の内側から自然と幸せなエネルギーが湧いてくる
- 関わる人がいい気持ちになる
- 満たされた状態で、自分のしたいことにエネルギーを使うようになる
- 結果として、関わった人の役に立つことがある
- 結果として、良いご縁やチャンスが巡ってくることもある
結果として、お金が入ってくることもあります。
注目したいのは、
無理に誰かの役に立とうと頑張っているわけではないこと、
そして、1〜4のサイクルにいるだけで、
十分に満たされている状態になるということです。
「お金が増えるかどうか」が気にならなくなるくらい、すでに満たされている。
これがお金の執着から離れる、ということに近いのかもしれません。
お金そのものではなく、状態や選択の質が変わるということです。
このサイクルは、お金を使うことから始まらなくてもいい。
「今ある幸せを感じる」ところからでも始められます。
まとめ
「お金は使えば使うほど増える」という言葉の意味は、
「使えば自動的に増える」ではなく、
「どういう気持ちでお金と関わるか」が関係しています。
・何のために使うか
・使うとき、どんな感覚でいるか
・受け取ったものをどう感じるか
これらが積み重なることで、お金との関係が少しずつ変わっていきます。
お金に関する感覚は、自分軸・他人軸とも深く結びついています。
関連記事
今回の内容とあわせて、
・「〜しなければいけない」と感じてしまう背景
・自分の感覚がわからなくなるときに起きていること
・何を基準に選んでいるのかという視点
こうした部分をもう少し整理したいときは、
こちらの記事も参考になります。
お金との関係は、
過去の経験の影響を大きく受ける分野でもあります。
そのような背景も含めて、
お金と自分の関係を、もう少し整理して見ていきたいと感じたときは、
カウンセリングのなかで一緒に整理することもできます。




